米国の新たな通商法301条関税が7月24日に発効しました。日本、韓国、スイスにはMFN税率と301条関税を合わせて12.5%とする方式が適用されます。
米通商代表部(USTR)は2026年7月23日、60経済圏を対象とする通商法301条の最終措置を発表しました。日本は、対象外でない製品について、最恵国(MFN)税率と新たな301条関税の合計を12.5%とするグループに入りました。新たな関税は米東部時間7月24日午前0時1分、日本時間の同日午後1時1分に発効しました。
USTRは、各経済圏が強制労働によって全部または一部が生産された商品の輸入を禁止し、その禁止を実効的に執行しているかを調査したと説明しました。USTRによると、対象となった60の貿易相手は米国の輸入の99.4%を占めます。
関税の適用方式は4グループに分かれました
対象外でない品目には、4種類の関税計算方式が適用されます。
| 適用方式 | 対象経済圏 | 301条関税の計算 |
|---|---|---|
| 10%を上乗せ | カナダ、メキシコ、インド、英国など17経済圏 | 既存の最恵国(MFN)税率に301条関税10%を加算 |
| MFN込み10% | 欧州連合(EU)、台湾 | MFN税率と301条関税の合計を10%とし、MFN税率がすでに10%以上なら301条関税は0% |
| MFN込み12.5% | 日本、韓国、スイス | MFN税率と301条関税の合計を12.5%とし、MFN税率がすでに12.5%以上なら301条関税は0% |
| 12.5%を上乗せ | 中国、オーストラリア、ブラジル、ベトナムなど残る38経済圏 | 既存のMFN税率に301条関税12.5%を加算 |
対象外でない日本製品のMFN税率が12.5%未満の場合、新たな301条関税は12.5%との差額になります。既存のMFN税率が12.5%以上の品目については、今回の301条関税は0%です。
232条対象品目と指定品目は除外されました
情報資料、寄付品、旅行者の携帯品、通商拡大法232条の関税対象となっている物品と部品は今回の措置に含まれません。USTRは、米国内の供給不足につながり得る原材料、経済全体に供給の混乱を引き起こし得る製品、米国で十分な量または合理的な価格で生産できない製品、関税を課しても調査目的の達成に寄与しない可能性がある製品も、経済圏別の除外リストに加えました。
関税は米東部時間7月24日午前0時1分以降に消費用として輸入申告されるか、保税倉庫から引き取られる商品に適用されます。それ以前に船舶へ積み込まれ、最終輸送中だった商品は、7月28日午前0時1分より前に米国で輸入申告されれば追加関税の対象外です。
大統領覚書は、バングラデシュ、カンボジア、インドネシア、マレーシアの一部繊維・衣料品について、実施可能になり次第、3年間の関税割当制度を設けるよう指示しました。制度が始まるまでは、該当する輸入品に10%の関税が適用されます。
日本政府は米国の判断に遺憾を表明しました
日本の官房長官は、日本の産業と貿易は国際ルールに沿っているとして、米国の判断に遺憾の意を示しました。日本製品には、韓国、スイスと同じく、MFN税率と301条関税の合計を12.5%とする方式が適用されます。
オーストラリアの貿易相は、同国製品に適用された12.5%の措置と米国側の根拠を否定しました。ニュージーランド首相も今回の措置に反対しました。欧州連合の外務・安全保障政策上級代表も、EUの労働基準を挙げて米国側の判断に疑問を呈しました。
韓国にもMFN込み12.5%の方式が適用されます
韓国産業通商部は、今回の発表により韓国製品にMFN税率を含めた12.5%の方式が確定したと説明しました。韓国政府は、既存の米韓貿易合意で確保した利益の均衡を維持するよう米国側に求め、今回の強制労働措置と別に進行中の過剰生産措置を合わせても全体の関税率が15%を超えてはならないと強調しました。
韓国産業通商部によると、米国側も既存の貿易合意を順守すべきだとの立場を再確認しました。米国による構造的な過剰生産をめぐる通商法301条調査は、現在も進行中です。
